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悪阻でアルバイト・パートでも傷病休暇&傷病手当金はもらえる?制度の条件と体験談

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悪阻でアルバイト・パートでも傷病休暇&傷病手当金はもらえる?制度の条件と体験談

妊娠中の悪阻(つわり)がつらくて、仕事を続けられない…
そんなときに頼りになるのが「傷病休暇」と「傷病手当金」です。

「でもアルバイトやパートでも対象になるの?」
「育児休業給付金に影響しないの?」

今回は、実際に妻(パート勤務)が悪阻で傷病休暇を取得し、傷病手当金をもらえた体験談をもとに、制度の仕組みや条件、育児休業給付金への影響をわかりやすく解説します。


傷病休暇とは?

まず「傷病休暇」とは、病気やケガで働けないときに取得できる休暇のことです。

  • 法律で義務づけられたものではなく、会社ごとにルールが違う
  • 有給休暇を使ったり、無給で休める「病気休暇制度」があるケースが多い
  • 医師の診断書で「就労不可」と認められれば休める

👉 アルバイトやパートでも、勤務先の就業規則に定めがあれば利用可能です。


傷病手当金とは?

「傷病手当金」は、公的な健康保険から支給される制度です。

アルバイトやパートでも、社会保険(健康保険)に加入していれば対象になります。

支給条件

  1. 業務外の病気やケガで働けない
  2. 連続3日休んで、4日目以降も休んでいる
  3. 給料が出ていない(または減額されている)
  4. 医師が「労務不能」と診断している

支給額

  • 標準報酬日額の3分の2
  • 最長1年6か月まで

例:月収15万円の場合

標準報酬日額 ≒ 15万円 ÷ 30日 = 5,000円

1日あたり支給額 = 5,000円 × 2/3 = 約3,333円


妻(パート勤務)の体験談

私の妻はパート勤務ですが、悪阻が重く、医師の診断で「就労不可」とされました。

勤務先に相談 → 健康保険組合に申請 → 無事に「傷病休暇を取得」し「傷病手当金」も受け取ることができました。

11/20~1/10までの52日間休み、11/20~3日間の待機期間を除いた49日分の傷病手当金の支給を受けました。

仮に妻の標準報酬月額が15万円と仮定した場合、上記のように、支給額は3333円×49日=163,317円といった計算になります。

会社の最初の説明では、アルバイト・パートは不可と言われたものの、諦めず説明し支給を受けることができました

このように健康保険に加入していれば制度を使えるのが大きな安心につながりました。

ママ
ママ

診断書の記入や申請等、それぞれに時間を要し、振り込みは5月に入ってからでした。


育児休業給付金への影響は?

「傷病手当金をもらうと、育児休業給付金が減ってしまうのでは?」と不安に思う方もいると思います。

結論から言うと、私たちのように52日程度(約2か月)の休みなら影響ありませんでした。

育児休業給付金の計算方法

育休開始前6か月の平均賃金 × 67%(最初の半年)

ただし、賃金ゼロの月があっても、最大2か月は「除外」できるルールがあります。

賃金は完全にゼロでなくても、賃金支払基礎日数が10日以下の月は、給付金の計算から除外されることになります。

👉 つまり、悪阻で52日休んで2か月分ゼロ賃金になっても、その分は除外して計算されるため、給付額は下がりません。

※妻の会社では15日が締日のため、ちょうど2ヶ月間が除外されました


育児休業給付金の計算例(パート勤務の場合)

ケース:月収15万円で働いていた場合

  • 通常:15万円 × 67% = 100,500円/月
  • 悪阻で2か月ゼロ賃金 → その2か月は除外 → 給付額は同じ

3パターン比較表

区分月収(育休前6か月の平均)給付額(月額・最初の半年67%)働き方のイメージ
短時間パート10万円67,000円週3〜4日、短時間勤務
一般的なパート15万円100,500円週4〜5日、時間数多め
フルタイムに近いパート20万円134,000円週5日、実質フル勤務

👉 どのケースでも、2か月以内のゼロ賃金は除外できるので金額は変わりません


まとめ

  • 悪阻でつらいときは「傷病休暇」と「傷病手当金」の制度を使って休むことができる
  • アルバイト・パートでも健康保険に加入していれば対象
  • 育児休業給付金は「ゼロ賃金月2か月まで除外」できるため、除外要件に当てはまる日数の休みなら給付額は下がらない
  • 無理して働かず、制度を活用することが母体にも赤ちゃんにも安心
加賀新一
加賀新一

奥様の悪阻がひどい場合、こういった制度を詳しく調べ提案してみてはいかがでしょうか。

※本記事はFP2級の知識に基づいて執筆していますが、最新かつ正確な情報は必ず厚生労働省や自治体などの一次情報をご確認ください。

なお、本記事はあくまで筆者の体験談であり、医学的な判断を示すものではありません。つわりに関する症状や不安は、必ず医師にご相談ください。

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